FX:スキャルピング取引をする前に

 

相場の傾向を掴むこと。
これはFXで稼ぐうえで欠かせません。

為替相場には「トレンド」や「パターン」が存在するため、チャート分析などによる相場傾向の把握が利益に結びつくのです。

しかし…分析をすれば確実に稼げるかというと、残念ながらそうとは言えません。

「分析したのに予想を外してしまった」、「予想通りに動いているかと思いきや、相場の流れが突如反転! 一気に予想と真逆へ突き進んでいってしまった」という苦い経験がある方も多いはずです。

困ったことに相場は、いくら分析したところで “確実に予想することなどできないもの”。
チャート分析に頼り過ぎた結果、足元をすくわれてしまった…というケースも少なくありません。

相場は「まさに生き物」!
絶えず動き、ときに予想外の姿を見せて投資家を翻弄します。
そこにはトレンドやパターンが存在しますが、常にそのペターン通りに動いてくれるとは限らないのです。

分析結果・自身の分析テクニックを過信した結果、全財産をなくしてしまうケースが実際に起きていることを忘れないでください。

何かのキッカケで様子がガラリと変わることなど、相場にとっては珍しくないのです! 

では…、“いったい何が”為替相場にこうした急激な変化をもたらすのでしょうか。

相場に影響を与える要因はひとつではありません。
相場は、政府による為替介入や社会情勢(地政学リスク)、経済状況など、あらゆる事柄の影響を受けて変化しますから、「これが要因だ」と一概に言うことは不可能です。

ただ、その中から相場に一際大きな影響を与える要因をあげるとすれば、それは“景気動向”でしょう。

やはり、誰しも安定感や成長が期待できる国の通貨を保有したいと思うもの。
そのため各国の経済状況が現れる経済指標が為替相場に与える影響は非常に大きく、しばしばGDP(国内総生産)や雇用統計といった重要指標の発表を機に相場の乱高下が引き起こされるのです(景気が良い国の通貨を買われて上昇し、景気が悪いと判断された国の通貨は売られて下落しやすい傾向が指摘できます)。

もちろん、乱高下の激しい相場は「稼ぎのチャンス」と見ることもできます。
実際に、“相場が目まぐるしく動いている時こそスキャルピングのチャンス”とばかりにハイレバレッジでの取引を繰返される方は多数いらっしゃいますね。

とはいえ、予想がつきにくい不安定相場での取引は言うまでもなくハイリスク。
しかも、こうした相場が不安定なときには“更なるリスク”にも注意が必要になってきます。

その更なるリスクとは、人為的な相場の操作です。

相場が不安定になると、相場への不信感から取引を避ける投資家が増え、徐々に取引数は減少傾向に。それが人為的な相場操作で儲けようとする人たちの動きを活発化させるのです。

相場が急激な変動を始めると、リスクを避けるために取引を避けたいという投資家心理が生まれがち…。こうした取引を避けるムードが一旦生じると、人々のココロの中に投資への不安感が広がり、取引を嫌煙するムードが相場全体に浸透することがあります。こうした取引数が少ない状況下では、ひとつひとつの取引が相場に与える影響が増大! それが仕手筋による人為的な相場操作を招き、更なる相場の急騰・急落の危険が高まりやすくなる…というわけです。 
彼らのワナにひっかかってしまうと、大きな損を被る恐れがあるため気をつけなければなりません。

取引をすすめていくうえでは、チャート分析などだけでは不十分。
世界情勢・各国の景気判断、そして人々の心理状態、それを利用しようとする仕手筋の存在…あらゆることに気をつけなければならないのです。

特に乱高下している相場のなかでの取引には(確かにチャンスもたくさんありますが)大きなリスクがあることを、しっかり認識しましょう。

そして重要なのは、FX取引では「正確な相場予想はムリ/損をするリスクがある」ということを予め意識することです。

「予想を外す・損をする」…これは避けられません。
むしろ大切なのは、そうした事態に陥った時にどうするかです。
慌てれば、(予想制度がさらに鈍り、混乱に乗じて利益をもぎ取ろうと市場操作をしてくる人たちの動きにも惑わされやすくなり……)損失額を膨らませる危険が増大するだけ!

相場が急激な変化をしている時こそ、落ち着いた判断が求められるのです。

とりわけ“俊敏な判断力が求められるスキャルピング取引”をしているのなら、冷静さを欠いてはいけません。
「相場傾向が不安定なとき」、「人々の間に投資への不安が広がってきたとき」、「損をしてしまったとき」に慌てず落ち着いて対処することが、FX取引での負けを減らすコツといっても過言ではないのです。

近年はネットの普及とともにFX取引の裾野が大きな広がりをみせています。
そのため、軽い気持ちでFX取引を始め、ゲーム感覚でスキャルピング取引・ハイレバレッジ取引を行う方も少なくありません。

ただし、取引にはリスクがあります。
相場の風向きが変われば一瞬にして大損する危険もあるのがFX。
「分析力には自信があるから大丈夫」「ちょっと損をしてもすぐに取返せる」などと軽く考えでいると、気づいた時には大きな損を抱えることになっているかもしれないのです。

上手く分析が当たることもあるでしょう。
遊び感覚はじめたFXで、運よく大金を稼げることもあるでしょう。
ですが、そうしたときには“運が良かった”と思うべきです。
手軽にできるからといってFX取引を安易に考えるのは危険!

FXを本格的にやっていこうという方には、ぜひここで、今一度“FXのリスク”と“冷静に取引することの大切さ”について考えていただきたいのです。
そして、リスク管理の重要性を認識し、その技を磨くよう努めていただけたら…と思います。